内耳炎・前庭神経炎のめまいの対策
内耳炎・前庭神経炎の原因と症状でお伝えしましたが、内耳炎や前庭神経炎は、免疫機能が落ちてウイルスなどに負けてしまうことで起こります。
そのため、対策には免疫機能を上げる必要があります。
免疫機能が落ちる原因として一番有力なのは、自律神経の働きが乱れた自律神経失調症という状態です。 自律神経失調症になると、なぜ免疫機能が落ちるのでしょうか。 内耳炎や前庭神経炎の対策は、まずはここから知ることが早道になります。
▼自律神経失調症になると免疫機能が落ちてめまいが起こる理由は…?
実は、自律神経と免疫機能は密接に繋がっています。
自律神経も免疫機能も大まかに分けると下記の2種類に分けられ、どちらの免疫が働くかは自律神経の種類によって決まるのです。
● 自律神経
- 交感神経系
- 副交感神経系
● 免疫
- 顆粒球の免疫
- リンパ球の免疫
交感神経系は、顆粒球の免疫と密接に関係しています。
そして、副交感神経系がリンパ球の免疫と密接に繋がっています。
自律神経失調症とは、交感神経が過剰に働き、副交感神経が働けなくなることです。
つまり、顆粒球の免疫が働きすぎてしまい、リンパ球の免疫が働けなくなってしまうのです。
▼ 顆粒球とリンパ球はそれぞれどんな働きをするのか…?
分かりやすく結論からお伝えしますと、顆粒球は菌に対して免疫を働かせ、リンパ球はウイルスに対して免疫を働かせます。
そのため、自律神経失調症になってしまうと顆粒球がたくさん働きますが、リンパ球はあまり働けず、ウイルスに対しての免疫が弱くなります。
内耳炎・前庭神経炎の原因と症状でお伝えしましたが、直接的原因はヘルペスⅠ型ウイルスによる症状です。
このウイルスは多くの人が体内に持っています。
そのため、感染したから内耳炎や前庭神経炎になったということではなく、既に体内に住みついているウイルスが、リンパ球の免疫が弱くなったために暴れだして、内耳炎や前庭神経炎になり、めまいが現れるというのが正しい捉え方になります。
また、リンパ球の働きが弱くなることだけでなく、顆粒球が働きすぎることも問題があります。
顆粒球は本来体に害のある菌をやっつける免疫ですが、働きすぎることで菌以外もやっつけようとしてしまうのです。
例えば、口内炎などは自分の粘膜を顆粒球が攻撃した跡です。
内耳や前庭神経にこの攻撃が行われることで内耳炎や前庭神経炎になってしまうのです。
免疫は働かなくてもいけないですし、働きすぎてもいけないのです。この微妙なバランスは自律神経と連動することにより正常に保たれています。
そのため、内耳炎や前庭神経炎は、自律神経の働きのバランスをとることが重要な対策になるのです。
▼ 自律神経のバランスを取り、内耳炎や前庭神経炎を改善させる方法
ここまでお読みいただき、自律神経と免疫機能、そして内耳炎や前庭神経炎とのつながりが理解できたと思います。
では、具体的に内耳炎や前庭神経炎の対策をお伝えします。
一番の対策はストレスから遠ざかることです。ストレスがあることで自律神経のうと交感神経が過剰に働き、副交感神経が働きにくくなります。
すると上記のような理由で内耳炎や前庭神経炎になってしまいます。
そのため、ストレスから遠ざかる必要があるのですが、ストレスとは人間関係ばかりではないということを知っておく必要があります。
● 4つのストレス
ストレスには以下の4つがあり、それぞれを少なくしなければ自律神経の働きを正常に戻すことはできません。
精神的ストレス
「嫌だな」と思うことや何かを失うこと、感情を抑えることはストレスになります
構造的ストレス
体のゆがみは脳にストレスを与えます。
化学的ストレス
偏食など栄養の偏りや、薬など化学物質の摂り過ぎはストレスになります。
温度と湿度のストレス
寒かったり暑かったりなど、不快な環境はストレスになります。
これらのストレスを少しでも減らすと、自律神経の働きの乱れが改善して内耳炎や前庭神経炎も改善していきます。
例えば...
- 「嫌だな」と思うことから離れる。
- 体を動かしたり整体を受けたりなどして、体のゆがみを正す。
- 偏食を正してバランスよく食べる (食べ物でめまいを解消 -摂取控えるもの参照)
- 暑さ寒さ、ほてりや冷えを我慢しないで冷やしたり温めたりを頻繁に行う。
とても簡単な例ですが、内耳炎や前庭神経炎がある方は、めまいが良くなるまで少しでもストレスから離れることが重要です。