回転性めまいの原因
回転性めまいの発生部位は、先ほどもお伝えしましたが、主に耳の中にある三半規管です(まれに脳の場合もある)。リンパ液が増えてしまったり、また、炎症を起こしてめまいが起こしたりする場合があります。リンパ液が増える病気はメニエール 病、炎症を起こす病気は内耳炎や前庭神経炎などがあります。これらは原因がみな同じです。回転性めまいの原因で全く異なるものとして、良性発作性頭位めまい症(BPPV)があります。それではこのそれぞれをご説明いたします。

1.メニエール 病のめまいの原因
メニエール 病は内リンパ水腫とも言われ、三半規管の中にあるリンパ液が増えてめまいが起きるのですが、原因は西洋医学的には分かっておりません。リンパ液が増える原因として、
・リンパ液が必要以上に生産されている
・リンパ液の吸収が必要以上に阻害されている
このどちらかになります。
リンパ液が必要以上に生産されている原因は、自律神経失調症・ホルモンの異常・ウイルス感染・内耳への血行障害などが考えられます。
リンパ液の吸収が必要以上に阻害されている原因は、血行障害・リンパ液の循環障害・リンパ嚢の発育不全などが考えられます。
メニエールの多くの原因は、自律神経失調症になることでホルモンのバランスが崩れる・抵抗力が低下しウイルスが騒ぎだすこと・血行が悪くなったりすること・などが一番有力なものになります。詳しくはこちら→めまいと自律神経失調症の関係
2.内耳炎・前庭神経炎のめまいの原因
内耳炎も前庭神経炎も炎症を起こしています。炎症の起こる原因はウイルス感染・自律神経失調症などが考えられます。
注:前庭神経は、三半規管から脳につながる神経で体の位置感覚などを伝えている
これら、メニエール・内耳炎・前庭神経炎は、原因が似ています。まずは、内耳炎と前庭神経炎は、字の通り炎症を起こしています。炎症が起きるとそこには水がたまります。例えば火傷や靴ずれも炎症です。この時に水ぶくれができます。そして膝の炎症では膝に水が溜まります。このことから分かる通り、炎症部には水が貯まるようになっています。
メニエールもリンパ液が増えることで起こるので、炎症の一つと考えてもいいでしょう。
そのため、回転性めまいの原因は、三半規管とその周辺で炎症が起きているために起こるといえます。
では、炎症の原因は何でしょう?
一番高い確率で考えられる原因は、やはり自律神経失調症です。実は、自律神経失調症になると炎症がおこりやすくなるのです。ウイルス感染が原因の場合も自律神経失調症が関係してくるのです。
通常めまいの原因になるウイルスは、ヘルペスウイルスと言われるウイルスです。きっと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?実は帯状疱疹や口唇ヘルペスで知られるヘルペスウイルスは、実は多くの人は既に感染しているのです。30代で約半数の人、60代ではほぼ全ての人が感染しています。
もしウイルスの感染が原因なら、30代で約半数の人がめまいを起こしていることになり、60代ではほぼ全員がめまいを起こしていることになります。そんなことはあり得ません。
実はウイルスがめまいの原因の場合、ウイルスの感染自体が原因ではなく、自律神経失調症などで免疫が乱れていることが原因なのです。詳しくはこちら→めまいと自律神経失調症の関係
3.良性発作性頭位めまい症(BPPV)の原因
回転性のめまいで、この病気だけは原因が全く異なります。
良性発作性頭位めまい症は、頭位を変換した時にめまいを起こします。めまいの時間は30秒を超えることはありません。頭の位置を動かさなければめまいは起きないのです。これは三半規管のリンパ液の中に耳石というカルシウムが混入したために起こる病気です。通常、寝ているときに前庭部の耳石器という部分から耳石が三半規管に落ちてくることが多いです。また頭を強く打ったときなどにもたまに見られます。耳石器が三半規管に混入する原因は不明です。
先ほどお伝えしましたが、三半規管の中にはリンパ液で満たされており、頭を動かすと、このリンパ液も一緒に動き、頭の位置などを感知しているのです。
このリンパ液の中に石が入ってきたらどうなるでしょう。頭の向きを変えた時にリンパ液に流れが出来ますが、その時に石は重みがあるのでなかなか移動しません。しかし頭の位置が変わったとにより石の位置も変わり、頭の位置を変えた後に、重力に沿って下に移動しようとします。すると石が移動することでリンパの流れができ、頭が動いたと勘違いしてしまい、めまいが起きてしまうのです。ちなみに三半規管への耳石混入が原因ですので、耳鳴りは伴いません。

補足:悪性発作性頭位めまい症(mppv)
良性発作性頭位めまい症のご説明をしたので、同じ様な名前の悪性発作性頭位めまい症をご説明いたします。悪性か良性かは大きな違いがあります、悪性は命に関わるような病気や、進行する病気を指します。良性発作性頭位めまい症は、ほっといてもいつかなくなるので良性と付けられていますが、本人にとっては大変なことだと思います。しかし悪性発作性頭位めまい症に比べれば、大きな問題はないとされています。悪性発作性頭位めまい症の発生部位は、脳の小脳という場所で、めまいを起こす原因は小脳の委縮する病気(例えば脊髄小脳変性症など)や脳腫瘍、まれに脳梗塞でも起こります。
良性、悪性の両方とも頭位を変換した時にめまいを感じる点が同じです。
見分け方などの詳しいことは悪性発作性頭位めまい症のページをご覧ください。







